2月の講義は、前回に引き続き形や立体を左右する「稜線」についてです。

午前中は、デッサンの重要性。稜線が分かると、どういうメリットがあるのか?

基本形体の立体や陰影の復習、顔の陰影の落ち方などを図解したり、ディスカッションしながら説明をしました。

午後は、ライティングをして稜線を再確認してから、ミロのヴィーナスの首像を描いて頂きました。

「困ったら基本に戻る」というのは、何においてもそうだと思いますが、「戻れる基本」がある場合においてだけなので、やはり基本は大事ですね〜。

プカラス絵画教室に来られている方ではないのですが、、、たまに基本となるデッサンで「個性」とか「自由」を主張されている方いらっしゃいますが、そういう方は、危険度大です。
基礎となるデッサンにおいて、個性を出そうとする方がいますが、基本的な見方となる面の意識や稜線を追う過程としては、個性はあまり関係ありません。
そして、見る角度は自由ですし、どこから見て描いても良いのですが、描く場所が決まったら、アングルが決まるので、描かなくてはならない場所やポイントを押さえねば見られるデッサンになりません。決して何でもありの自由ではないのです。
むしろ、個性(主観)を捨てて、客観的にならねば、デッサンになりませんし、デッサンの意味がありません。
当然、デッサンでももっと高度な表現をする場合は、「個性」も出てきます。
その場合も「個性」を出してやろうというよりも、自分の納得いくまで描写してみたら、、、結果「個性」が出た。という感じが正解ではないでしょうか?


多少、厳しめの話になってしまいましたが、今回講義を受講された方は、素直に新鮮な気持ちで、石膏像デッサンに取り組まれていて、面取りの石膏像に続き、今回のヴィーナスの石膏像も気づかれる点が多かったようです。


なかなか形を似せることが難しい石膏像ですが、いろいろなアプローチ方法を試しながら皆さん頑張って形や調子、立体感を似せて描かれていました。



次回の講義は8月になります。皆さん、また奮ってご参加下さい!
posted by pukarasu_event at 20:37|
Comment(3)
|
講義